この記事では,バイク内蔵バッテリーから電源を取り出す方法を複数紹介する.
動機
バイクにスマホ充電用のUSB電源とドライブレコーダーを搭載するために,バイクの鉛蓄電池から電源を取りたかったため.
また,中型以上の場合はETCの取り付けも考えられる.
バイクの電源を取る4つの方法
電源を取る方法として次の4つを挙げる.それぞれの利点もまとめている.
ACC電源(ACCessary Power)はバイクのキーがONのときのみ通電する電源線.
すなわちキー連動の信号.
方法 | 概要 | キー 連動 | ショート耐性 (ヒューズあり) | 駆動力 | 電流経路 の独立性 | 手間 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
① | バッ直 | バッテリーから 直接配線 | x | 〇 | 〇 | x | 〇 |
② | ヒューズ ボックス | ヒューズボックス から直接配線 | 〇 | 〇 | 〇 | x | × |
③ | ACC電源 | ACC電源から直接配線 | 〇 | 〇 | x | × | × |
④ | リレー | バッテリー電源をACC 電源でスイッチング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | x |
※指標の説明
- キー連動
⇒ バイクのキーがONのときのみ電源が入る電源を表している.
xの方法はバッテリー上がりの可能性大 - 電流経路の独立性
⇒ 既存の電気部品(ライトやウインカーなど)とヒューズを共有しない.
xの方法は他の電気部品に影響する可能性あり - 駆動力
⇒ 電源から流せる電流量の大小を示す.
xの方法のときは消費電力の大きい電気製品は接続できない.
簡単:①バッ直
バイクのバッテリーから直接電源を取る一番シンプルな方法.
キー連動ではないため,バッテリー上がりの可能性がある.
この方法の場合の負荷は,手動で電源のON・OFFが可能な製品が良いだろう.
②ヒューズボックスから配線
バイクのヒューズボックスから取れば,キー連動の電源を取ることができる.
しかし,ヒューズが共通の場合は自分の取り付けた回路がショートしたときヒューズの分岐先の電気製品への電源供給も絶えてしまう.

③ACC電源から配線
ACC電源(ACCessary Power)はキー連動なので,ACC電源を電源として使用できる.
しかし,一般に駆動力が低く大きい電流は流せない.
また,電流許容量を知るのも困難(面倒).
USB充電など数A流れる場合はこの方法は不適.
おすすめ:④ACC電源でバッテリー電源をリレーする
リレーとはある信号線がHIGHになったときのみスイッチをONにする部品のこと.
このリレーを用いてキー連動であるACC電源でバッテリー電源をスイッチングすることで,大電流も流せる安定した電源を確保できる.
- キーOFF ⇒ リレーがOFFとなり電源が供給されない
- キーON ⇒ リレーがONとなり電源が供給される

まとめ
バイクの電源の取り方は複数あるが,
リレーを用いてACC電源でバッテリー電源をスイッチングする方法
が一番安全であるだろう.
安全に配慮した回路を搭載し,良いバイクライフを送りましょう.
※本記事の内容の実施は,ご自身の責任のもとで十分に安全に考慮してご利用ください.